HAMANAKO-BASE 875_先遣「海風隊」_

お天道様が南から西へまわると、お弁当を食べたベースクルーは椅子に座り
ながら居眠りをはじめます。

今日の浜名湖は風が強くて白波が立っていますが、ベースの水路沿いの芝
の上は、建物にさえぎられてポカポカしてるのです。

ルルッ、ルルッと羽をふるわせて飛んできたのは、ルンナの子供です。

水路の向かい側、浜名湖ＥＸＶの松の藪から飛んでくるルンナたちはいつも
何羽かで訪れます。

窓辺に来てはルルッと羽をふるわせて、居眠りしているベースクルーの顔を
覗いているのです。

白波をよけて波のない水路に入ってくるのは鵜のお母さん、ルンナの子は

「１，２，３，４，５・・」と潜水時間を数えては感心しています。

時々水面に現れては潜る鵜のお母さんはちょっと自慢気にルンナの前で
潜水を見せているのでした。

「ガオォー」、いびきの音が聞こえてきます。　ルンナはルルッと羽をふるわ
せて笑っているのでした。